喜多尾ボンタン礼子
ライオンに恩返しをしたネズミ
油彩
40S (100 × 100cm)
2018年
イソップ寓話「ライオンに恩返しをしたネズミ」の中に静物画を合わせた独創的な作品です。
「ライオンに恩返しをしたネズミ」
ライオンが、昼寝をしていました。そこへネズミが来てライオンの背中へ登りちょろちょろ走りました。
ライオンは目を覚まし、ネズミを捕まえて食べようとしました。
「お助け下さい。こんなちっぽけなネズミなんておいしくありません。わたしを許して下さったら、いつか必ず、あなたのお役に立ちますから」ネズミは震えながら、一生懸命に頼みました。ライオンはネズミが可哀想になり、黙って放してやりました。何日かして、ライオンは猟師に捕まってしまいました。丈夫なロープの首輪をつけられて、ライオンは逃げる事が出来ません。
「ああ、わたしの人生もこれで終わりだ」
ライオンがガッカリしていると、あの時のネズミがやって来て鋭い歯でロープを噛み切り、ライオンを助け出してやりました。「ありがとう。おかげで命拾いをした」ライオンはネズミにお礼をいい、それから仲良く暮らしました。
このお話しは、どんなに強い者でも、時には弱い者に助けてもらわなければならない事があるという事を教えています。