喜多尾ボンタン礼子
ライオンとイノシシ
油彩
10F (53 × 45.5cm)
2018年
イソップ寓話「ライオンとイノシシ」の中に静物画を合わせた独創的な作品です。
「ライオンとイノシシ」
夏のある日、暑さで喉がカラカラに渇いたライオンとイノシシが、小さな泉に水を飲みに来ました。どちらが先に飲むかでケンカになり、しまいには生きるか死ぬかの取っ組み合いになりました。
ところが取っ組み合いの途中で、両方がふとまわりを見てみると、ハゲタカがすぐそばに集まっているではありませんか。
ライオンかイノシシか、先に殺された方をえじきにしようと待ち構えているのです。
それを見て、ライオンとイノシシはケンカをやめてこう言いました。
「ハゲタカやカラスのえじきになるよりは、お互いに仲直りするほうがましですね」
つまらないケンカや対立は、早く止める事です。なぜなら、そんな事を続けていれば、きっと両方ともひどい目に合うようになりますから。