喜多尾ボンタン礼子
コウモリとイタチ
油彩
10変(55.0×18.0cm)
2018年
¥616,000(税込)
イソップ寓話「コウモリとイタチ」に静物画を合わせた独創的な作品です。
「コウモリとイタチ」
コウモリが地面に落ちて、イタチに捕まってしまいました。殺されるに決まっていると思ったコウモリは「どうか、命だけは助けて下さい」と頼みました。
イタチは「駄目だね。あんたを放すわけにはいかないよ。なぜって、わたしは生まれつき、鳥は全部敵だと思っているからね」
「おや、よく見て下さい。わたしは鳥ではありません。ネズミですよ」
コウモリは翼をたたむとネズミによく似ています。こうしてコウモリは、うまく命拾いしました。しばらくして、このコウモリはまた地面に落ちて、別のイタチに捕まってしまいました。
「お願いです。わたしを食い殺さないで下さい」
「嫌だよ。わたしはネズミというネズミが全部嫌いだから」
コウモリは、翼を広げると「おや、わたしはネズミなんかではありませんよ。ご覧の通り鳥ですよ」コウモリは、今度もまた放してもらいました。
こうしてコウモリは、名前を変える事で二度も命拾いしたのです。
このお話の様に、危険をまぬがれる為にはその時その時のなりゆきによって色々と工夫する事が大切です。