喜多尾ボンタン礼子
オウムとネコ
油彩
10変(55.0×18.0cm)
2018年
売約済
イソップ寓話「オウムとネコ」の中に静物画を合わせた独創的な作品です。
「オウムとネコ」
ある人がオウムを買って家の中で放し飼いにしました。よく慣れたオウムはマントルピース(暖炉の上につけた飾り棚)の上に飛び上がって、楽しそうな声でしゃべり始めました。
その家のネコが、それを見て「あんたは誰なのかい?どこから来たんだい?」と、聞きました。
「この家のご主人に、最近買われてきました」
「ふーん、新米のくせにずうずうしいねえ。そんなに大きな声で騒いで。あたしはこの家で生まれたのに、ご主人は鳴いてはいけないと言うんだよ。もしも鳴いたりすると、ご主人は怒って、わたしを外に放り出すんだよ」
「ネコのおばさん。ごちゃごちゃ言うのは、やめなさいよ。あなたの声とわたしの声では、比べ物にならないもの。わたしのきれいな声はあなたと違って、ご主人をイライラさせないのですよ」
他人に難癖をつける事ばかり楽しみにしている人に、このお話をしてやるとよいでしょう。